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8mgの小説ブログ

WEB小説(ちょっと挿絵)のブログです。ブログ形式だと順番的に少し読みにくいかもですが、一章ごとに完成したら、別サイトにアップしたいと考えています。※このサイトはリンクフリーです。

WEB小説『拡張された世界』更新中:バッドエンド後の未来を舞台とした主人公♂とそのアシストロボット♀とのイチャラブSF小説ですm(_ _)m

WEB小説 拡張された世界 〜第一章13〜

お話メイン(第一章)

「これは・・・!?」

 

・・・ モニターに映し出された映像に驚くブライアさん・・・

 

「前に一度見た事があったんだけどな・・・これが修理屋が見ている景色なのか?」

 

「そうです。灰色の空に、建て物、これがキャンセラーの見る景色です。でも、普段は拡張世界を映す眼鏡を掛けてますから!」

 

人は生まれた時に脳内にナノチップを埋め込まれる・・・物心付いた頃から拡張世界の中で生きているからこそ、この世界の真の姿を見るとショックを受ける事が多い。

 

「アリス!対象のみキャンセル映像を映し、後は拡張世界に戻してくれ。」

 

「了解です、マスター。」

 

・・・再び、モニター映像が切り替わり、白黒の世界からカラフルな世界に戻る。

 

「すまんな、修理屋!この映像は本庁、支局の人間にはなかなか見せたくない映像なもんでな!」

ブライアさんが言う通り、この世界の真の姿と拡張世界とを見比べてばかりいると、その両方のギャップに精神が追い付けなくなり、脳に障害を起こす人間もいる。

 

「いえいえお気遣いなく、理解しています。」

 

拡張された世界の中で当たり前に生きてきた人間にとって、この世界の真の姿は刺激的過ぎるのだ。

 

「マスター、対象データを解析しました。対象は第17式機動装甲列車後継機モデルです。」

 

・・・アリスが対象解析データをモニター上に表示してくれる。16連ミサイルポッド、リバイヤキャノン、360°回転式バルカンを4機搭載した走る要塞であり、誘導弾等、かなりカスタマイズされている様子だ。

 

「このデータを本庁、支局の各部に転送してもらえるか、嬢ちゃん!?」

 

「はい、ブライア様!それと、先程から何度も通信が入ってますがいかがいたしましょうか?」

 

もちろん、通信元はオーグセキュリティE-03部の課長笠原晶子からだと推測される。流石にもう通信エラーは言い訳には出来ないようだ。

 

「こちらブライア!エムズ一号機にて対象付近に展開中!」

少し、引きつった声で通信に応答する・・・

 

『 ブ ラ イ ア ッ ! ! 』

開口一番、雷が落ちた。声からわかる晶子の鬼の形相・・・もう、念仏を唱えるしかない。

 

「すまない課長・・・現場に一番乗りしてしまいました。」

 

・・・その後も、ブライアさんは晶子から色々雷を落とされていたが、流石年の功・・・上手く話を流しながら情報解析の重要性を訴えている。

 

『それと隣にいるんでしょ悟!』

 

怒りの矛先がこちらに向けられた。もはや、逃げ場はないようだ。

 

「いや、こっちにはいません。」

 

『 サ ト ル !』

 

「嘘ですッ!います。めちゃくちゃここにいます。」

・・・晶子は冷静で高圧的、一番シャレにならないタイプの人間だ。

 

『さっきの対象解析・・・あなたがやったのね!』

 

 「ああっ!捜査官の危険度を少しでも下げようと思ってやった事だ。後悔はしていない。」

 

『そう・・・悟は昔からいつもそうだね。ありがとう。』

思わぬ晶子の反応に、俺は少し驚いた。 

 

『じゃあ、この件が片付いたら、しっかり悟には償いをしてもらうわ!月ヶ瀬悟容疑者さん!』

 

「あっ・・・あの〜。その逮捕状の件の事把握していらっしゃるのですね・・・。マジでやるつもりなの?」

 

『もちろん!』

 

なんの躊躇いもない真っ直ぐな返事が返ってきる。晶子は俺とアリス、そしてブライアさんがどうやってオーグセキュリティEを抜け出してきたのか、その経緯も行動もしっかりとわかっているようだった。月ヶ瀬悟・・・俺の運命も尽きる。

 

「ははっ!修理屋、そう気を落とすな!俺がなんとかしてやる!」

 

「ブライアさん!」

流石頼りになるおやっさんだ。

 

『ブライア!ちなみにお前もお咎めなしで済むと思うな!』

 

「おいおい、つれないなぁ〜課長は・・・で、これから課長達はどう展開するつもりですか?」

 

『今、ブライア達がいる地点から80キロ先・・・07-16エリア09・・この谷間の地点で対象を迎え撃つ為、現在本庁支局と連携して陣を敷いているの!』 

 モニターに映してその地点を表示してくれる。レールライン上現在地からその地点までは分岐点はなく、周りに民家や建物もない、迎え撃つには最適なポイントだ。

 

 「だけど、課長!相手は17式ですよ!周りが火の海になります。」

 

『ああ、わかっている。だから、今増援も要請しているし、私達もその地点へ向かっている。ブライアは対象の様子を伺いながら並走するように!対象が急停止したり、別行動をとった場合は報告するように!』

第17式機動装甲列車は重装備で火力も高く、防衛能力に長けた装甲列車である。オーグセキュリティEの戦力だけで、17式と対戦すればかなり痛手を飼うのは目に見えている。

 

「ブライアさん、晶子、あいつは17式を迎撃するつもりですが、正面から挑んで無傷ですむような相手じゃないです!」

 

「ああ、そうだな。このエムズと俺達で出来ることはやってみよう!」

 

「はい!手伝わせて下さい!」

 

晶子は暴走列車の状況確認だけで、対象には手を出すなと言ったが、オーグセキュリティで用意できる戦力の中、一番高火力なのはこのエムズだ。

この対犯罪者用戦闘重兵器車両EMZ-03(エムズ)が今動かずして、いつ動く!!

まだ、あの暴走する列車が、どのような目的を持って、何のために走るかも分かっていない状況だ。解析で前方車両も後方17式も無人であるとは分かったが、だからと言って

戦闘に突入するのは最終的な方法でいいはずだ。

 

「ブライアさん、どう攻略します!?」

 

「なんで、17式はわざわざステルス化して、前の車両を押しながら進むと思う?わざわざカモフラージュして走ってると思う?」

 

「17式が暴走して、どこかで付随車両を引っ掛けてそのまま押して走ってるのかと思いましたが、ちゃんと連結されてますよね!」

映像解析では第17式機動装甲列車と前の付随車両とは、きっちりと連結されている状態が伺える・・・という事は、意図的にあの連結状態で暴走していると思われる。

 

「前の車両・・・気にならないか?」

 

「なります!」

 

「ちょっと、俺・・・前の車両に乗り込んでくるよ!」

 

「なっ!?」

 

「修理屋、その間、運転・・・お願い出来るか?」

 

・・・ 俺はブライアさんの突然の提案に驚く ・・・